簿記の基本は仕訳です。
仕訳を正確に作成することが最も重要です。
それでは、仕訳を作成した後、必要な会計帳簿はどのようにして作成されていくのでしょうか?
今日は、会計帳簿の一連の流れについてご紹介します。
※当ブログでは実務に即した内容としています。簿記検定などの試験に向けた内容とはなっておりませんのでご容赦ください。
会計帳簿の流れ
仕訳は勘定科目から成り立っています。
これらの勘定科目は、最終的に決算書に表示されます。
仕訳から決算書の作成までの会計帳簿の流れは次のようになります。
①仕訳を作成(伝票または仕訳帳)
↓転記
②総勘定元帳
↓転記
③試算表
↓修正仕訳
④決算書
必要な帳簿の作成の流れはこのようになります。
それでは、それぞれ見ていきましょう。
①仕訳
仕訳は通常、伝票又は仕訳帳を使って作成します。
会計ソフトに仕訳を直接入力する場合は、どちらの入力画面から入力しても良いです。クラウド会計の自動連動機能を使った場合は、登録するだけで仕訳ができます。
仕訳を作成すると、発生した勘定科目ごとに総勘定元帳に転記します。
②総勘定元帳
総勘定元帳は、勘定科目ごとに集計した帳簿です。(実務ではよく「元帳」といいます)
よって勘定科目ごとに増減や残高などの内容が一目でわかるようになっています。
この総勘定元帳で集計したものを試算表に転記します。
③試算表
試算表は、総勘定元帳から転記された勘定科目の金額を使って、資産や負債を計算する「貸借対照表」や利益を計算する「損益計算書」を作ります。
試算表は、その言葉どおり、試しの段階です。最終の数字ではありません。
試算表は、主に期中の数字を見るときに使います。
実務では、月次試算表といって、月単位の数字を見ることが多いです。
期中に発生した取引を試算表で計算して、あとは決算に向けた修正仕訳を作成して決算書ができます。
④決算書
決算書は最終の書類です。
税務署や市役所などの行政に提出したり、銀行などの融資審査に使われる重要な書類です。
試算表と同じく、貸借対照表と損益計算書がメインの書類ですが、勘定科目内訳書といった決算書特有の書類もいくつかあります。
よって決算書は、ほかの帳簿と違って、会計ソフトに仕訳を入力するだけで、すべての書類を自動で作れるものではありません。
まとめ
今日は仕訳から決算書まで、会計帳簿の一連の流れを見てきました。
これらの会計帳簿は会計ソフトに仕訳を入力すると自動的に作成されます。(決算書は難しいですが)
よってあまり意識することはないのかもしれませんが、一連の流れを知っておくことは、仕訳を作成する上でも重要となってきます。
作成した仕訳が、総勘定元帳や試算表に、どのように転記されて集計されているのかを、会計ソフトをご利用の方は一度見ておくと良いでしょう。会計への理解が深まると思いますので。