勘定科目の基本!純資産編

仕訳は勘定科目を使って作成します。

その勘定科目は以下の5つの項目のどれかに属します。

  • 資産
  • 負債
  • 純資産
  • 収益
  • 費用

 

今日はこのうち純資産についてみていきます。

ただし、純資産は少しややこしいです。また法人と個人事業とでは科目も異なります。

そこで今日は法人と個人事業に分けてみていきます。

 

法人

純資産に属する勘定科目

法人の純資産の勘定科目はおもに次のようなものです。

資本金・資本準備金・利益準備金・別途積立金・繰越利益剰余金・自己株式など

 

このように純資産の勘定科目はいろいろとありますが、仕訳としておもに出てくるのは資本金ぐらいです。

ある程度の規模の法人になると、資本金を準備金に振り替えたり、利益を目的別に積立てたり、自己の株式を買ったりと、上記のような勘定科目を使うケースが出てきますが、通常はあまり使われることはないです。

また、損益計算書で計算した利益である繰越利益剰余金についても、仕訳を意識することはほとんどないです。会計ソフトでは自動的に計上されますし、手書きで帳簿をつけていても、仕訳を作成するようなことは実務的にはしないです。

よって上記の勘定科目のうち、仕訳として出てくるのは、資本金ぐらいとなります。

 

その資本金とは、最初の出資金、元手の資金のことです。

会社を作るとき、元手となる資本金を会社に入れなくてはなりません。

この資本金は、増資や減資によって増減しますが、それ以外は基本的に変わることはありません。

また増資や減資はそんなに頻繁に行われるものではありません。

よって資本金についても仕訳として出てくるのは、最初に出資したときのみというケースが多いです。

 

仕訳の例題

それでは資本金が出てくる例題をみていきます。

(仕訳のルールの表です)

①資産 増えた → 借方 減った → 貸方
②負債 増えた → 貸方 減った → 借方
③純資産 増えた → 貸方 減った → 借方
④収益 増えた → 貸方 減った → 借方
⑤費用 増えた → 借方 減った → 貸方

 

①会社を設立するにあたり、発起人である代表者が資本金として100万円を出資した。

会社の資本金として会社の通帳に100万円が振り込まれました。

よって増えた資本金100万円を貸方にもってきます。

 

借方 金額 貸方 金額
普通預金 100万円 資本金 100万円

 

 

個人事業

純資産に属する勘定科目

個人事業の純資産の勘定科目はおもに次のようなものです。

元入金・事業主貸・事業主借など

 

元入金は法人でいうところの資本金です。ただし、法人の資本金と違うのは、元入金は毎年変動するところです。

個人事業の場合、翌年に繰り越すときに、事業主勘定と損益計算書で計算した利益を元入金に振り替える処理をします。

よって元入金は毎年変動します。(このあたりの詳細はまた後日ご紹介します。)

 

事業主貸と事業主借は事業主勘定といって、事業とは関係のないプライベートが絡むときに出てきます。

たとえば、プライベートの費用を事業のお金から払った場合。個人事業からみると、この払った金額分は、事業主個人に貸したことになるので、事業主貸を使います。

反対に事業にかかった費用をプライベートのお金から払った場合。個人事業からみると、その払った金額分は、事業主個人から借りたことになるので、事業主借を使います。

よって、事業主勘定は純資産の項目ですが、事業主貸は貸付金のようなイメージなので資産として、事業主借は借入金のようなイメージなので負債として、仕訳の作成ルールにあてはめます。

(当ブログでは、事業主勘定は最終的に元入金に振り替えることになるので純資産と紹介してますが、事業主貸は資産、事業主借は負債とする見解もあります。元入金と事業主勘定は個人事業で出てくる特有の勘定科目です。どの項目に属するかは捉え方によってちがいますが、仕訳を作成するときは、事業主貸は資産として、事業主借は負債として捉えるとわかりやすいと思います。)

 

仕訳の例題

それでは上記の勘定科目が出てくる例題をみていきましょう

(仕訳のルールの表です)

①資産 増えた → 借方 減った → 貸方
②負債 増えた → 貸方 減った → 借方
③純資産 増えた → 貸方 減った → 借方
④収益 増えた → 貸方 減った → 借方
⑤費用 増えた → 借方 減った → 貸方

 

①個人事業を開業し、元入金として50万円を普通預金口座に入れた。

開業に伴い、元入金として50万円を用意しました。

増えた元入金50万円を貸方にもってきます。

 

借方 金額 貸方 金額
普通預金 50万円 元入金 50万円

 

 

②プライベートの費用10万円を事業の預金口座から払った。

事業に関係のないプライベートの費用を事業のお金から払ったので、事業主個人に対する貸付が発生します。

よって事業主貸を使います。

増えた事業主貸10万円を借方にもってきます。

 

借方 金額 貸方 金額
事業主貸 10万円 普通預金 10万円

 

 

③事業で使う事務用品5万円をプライベートのクレジットカードで払った。

プライベートのお金から事業の費用5万円を払ったので、事業主個人に対して借入が発生します。

よって事業主借を使います。

増えた事業主借5万円を借方にもってきます。

 

借方 金額 貸方 金額
事務用品費 5万円 事業主借 5万円

 

まとめ

今日は純資産の勘定科目についてみてきました。

法人については、通常の仕訳で純資産の勘定科目を意識することはあまりないと思います。

一方、個人については、事業主貸と事業主借という事業主勘定は頻繁に使います。

事業主勘定に関する仕訳については、後日にもうすこし詳しくご紹介します。