源泉所得税の一連の仕訳から納付書の書き方まで

給料や報酬などを支払ったときは、源泉所得税を預かります。

そしてその預かった源泉所得税を国に納めます。

原則、納める期限は給料や報酬を支払った月の翌月10日です。(10日が土日の場合は翌営業日となります。)

今日は、この源泉所得税について、預かってから納めるまでの一連の仕訳と、納めるときに使用する納付書の書き方についてご紹介します。

源泉所得税には「納期の特例」という制度があります。

こちらの制度を適用している場合は、半年に1度の納付となります。

次回の記事で「源泉所得税の納期の特例」を適用している場合についてをご紹介します。

 

源泉所得税の仕訳

例えば令和2年9月に次の給料と報酬を支払った場合です。

 

①9月28日に従業員に給料を支払った。

借方 金額 貸方 金額
給料 500,000円 預り金 29,890円
普通預金 470,110円

 

②9月30日に税理士に顧問報酬を支払った。

借方 金額 貸方 金額
支払報酬 30,000円 預り金 3,063円
普通預金 26,937円

 

①と②を合わせて32,953円の源泉所得税を預かっています。(29,890円+3,063円)

 

次にこの源泉所得税を翌月の10月10日までに納めます。

 

③10月10日に源泉所得税を支払った。

借方 金額 貸方 金額
預り金 32,953円 普通預金 32,953円

 

この仕訳で預かっていた源泉所得税はなくなります。

 

 

納付書の書き方

次に納付書の書き方についてご紹介します。

上記の例題の場合、給料は500,000円、それにかかる源泉所得税は29,890円です。

また報酬は30,000円、それにかかる源泉所得税は3,063円です。

これらの数字を次のように納付書に書き込みます。

 

添付資料

 

源泉所得税の納付書は税務署から送られてきます。

「税務署名」「整理番号」「徴収義務者」の欄は、あらかじめ印字されています。

もし再発行などを依頼して上記の欄の印字がないときは、これらの項目も記載するようにしましょう。

(給料と報酬の人数は各1人ずつに支払をしたと仮定しています)

 

まとめ

今日は源泉所得税の仕訳から納付書の書き方までをご紹介しました。

次回は「源泉所得税の納期の特例」を適用している場合についてご紹介します。