iDeCoや小規模事業共済金の一括受取は退職所得になる。税金がいくらかかるか計算式を確認しよう

iDeCoや小規模事業共済は、積み立てた掛金を一括で受け取るか又は分割で受け取るかを選択できます。

一括で受け取る場合、税法上は退職金とみなして退職所得として税金を計算します。

今日はその退職所得にかかる税金の計算についてご紹介します。

 

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▶️iDeCoは金額面でどれくらいお得なのか計算してみました

 

▶️小規模事業共済は個人事業主や経営者等の退職金制度。全額所得控除の節税メリットある。具体例で計算してみました

 

退職所得にかかる税金

3dman_eu / Pixabay

 

 

計算式

退職金をもらったときは退職所得として、所得税と住民税がかかります。

退職所得の税金の計算は、他の所得と分けて単独で計算します。

計算式は次のとおりです。

・所得税(復興特別所得税含む)

(退職金ー退職所得控除)*1/ 2 = 課税退職所得金額

課税退職所得金額 * 累進税率 = 所得税

所得税 * 2.1% =  復興特別所得税

 

・住民税

(退職金ー退職所得控除)*1/ 2 = 課税退職所得金額

課税退職所得金額 * 10% = 住民税

 

この計算式を見ると、税率をかける前までの計算は所得税も住民税も同じです。

また税率は決まってるので、退職所得控除の金額がわかれば所得税も住民税も計算できます。

 

この退職所得控除の金額は次の計算式で算出します。

勤続年数 *(※40万円又は70万円) = 退職所得控除

※ 20年以下の部分は40万円

20年超える部分は70万円

 

この勤続年数は年単位で計算しますので、1年未満の端数は切上げとなります。(9.4ヶ月→10年)

 

勤続年数がわかれば退職所得控除の金額は算出できます。

iDeCoや小規模事業共済の場合は、加入期間が勤続年数となります。

 

例えば、勤続年数29年2ヶ月の場合の退職所得控除の金額は、

勤続年数は1年未満を切り上げて30年となる。

よって

①20年*40万円=800万円

②(30年ー20年)*70万=700万円

③ ①+②=1,500万円

となります。

 

具体例

それでは具体的な数字で見てみましょう

・iDeCoで21年7ヶ月加入

・60歳の時に受け取る一時金は1,200万円

 

加入期間(勤続年数)は21年7ヶ月なので、切り上げて22年となります。

退職所得控除の金額は

20年*40万円=800万円

(22年ー20年)*70万円=140万円

800万円+140万円=940万円となります。

 

税金の計算式に当てはまると、

 

①所得税(復興特別所得税含む)は、

(1,200万円−940万円)*1/2=130万円

130万円*5%=65,000円(所得税)

65,000円*2.1%=1,365円(復興特別所得税)

65,000円+1,365円=66,365円

 

②住民税は、

(1,200万円−940万円)*1/2=130万円

130万円*10%=130,000円

 

③合計の税金は、

66,365円+130,000円=196,365円

となります。

 

所得税の税率についてはこちらの記事をどうぞ

▶️所得税の税率は累進課税。所得が高いほど税率は高くなる。

 

 

ポイント

この計算式のポイントは勤続年数(加入期間)です。

勤続年数(加入期間)が1年につき、40万円の退職所得控除となるので、1年間の平均掛金総額が40万円に満たなければ、税金負担はゼロということになります。

そして退職所得控除は勤続年数(加入期間)が長ければ長いほど多くなるので、加入するならなるべく早く加入したほうが良いと言えます。

とりあえず最小金額の1,000円(小規模事業共済)又は5,000円(iDeCo)で加入しておいて、後に増額を検討するのも有効な手段でしょう。

 

 

まとめ

今日は退職所得の税金の計算方法についてみてきました。

iDeCoと小規模事業共済は一括での受け取りを選択すると、退職所得となります。

一括で受け取るか分割で受け取るかはその時の状況にもよります。

また受取時に別の退職所得がある場合など、特殊なケースの場合は税金計算が異なります。

受取時の税金についても有利になるように今から確認しておきましょう