貸借対照表と損益計算書の基本!構成する5つの項目と仕訳のルールについて

仕訳は借方と貸方に勘定科目を使って作成します。

この仕訳に使われる勘定科目は大きく次の5つの項目に分かれます。

  • 資産
  • 負債
  • 純資産
  • 収益
  • 費用

 

細かい勘定科目はとりあえず置いといて、まずこの5つの項目を覚えて理解することが大事です。

それはこの5つの項目が、貸借対照表と損益計算書といった最重要書類を構成する基本の部分となるからです。

 

それでは、貸借対照表と損益計算書とは一体どういった書類なのでしょうか?

また5つの項目によってどのように構成されているのでしょうか?

今日は、貸借対照表と損益計算書の基本についてみていきます。

 

貸借対照表 損益計算書

mohamed_hassan / Pixabay

 

貸借対照表と損益計算書とは

貸借対照表と損益計算書は、どちらの書類も、1年間の成績を示すものです。

通常、決算書として作られます。(期の途中では、試算表として作られます。)

そのうち、貸借対照表は資産や負債といった財政の状態を、損益計算書は1年間の売上や利益といった損益を計算する書類です。

 

 

構成する5つの項目

貸借対照表と損益計算書は、上記の5つの項目によって構成されます。

そのうち、貸借対照表は、「資産」「負債」「純資産」で構成されます。

一方、損益計算書は、「収益」「費用」で構成されます。

 

それではそれぞれ見ていきましょう。

 

①貸借対照表

貸借対照表は、資産や負債といった財政状態を示す表です。

資産と負債と純資産から作られます。

これを図で表すと次のようになります。

貸借対照表

貸借対照表

 

左に資産、右に負債と純資産です。

この図からみてもわかるように、左右の金額は必ず一致します。

つまり貸借対照表は、資産=負債+純資産という計算式が成り立ちます。

言い換えれば、資産は負債と純資産から成り立っているとも言えます。

 

 

 

②損益計算書

損益計算書は、1年間の儲けつまり損益を計算する書類です。

収益と費用で作られます。

これを図で表すと、次のようになります。

損益計算書

損益計算書

 

右が収益、左が費用です。

差額部分が利益となります。

今回は収益のほうが費用より大きいので利益となりましたが、反対に費用のほうが大きいときは損失となります。

よって、計算式は、収益ー費用=利益(損失)となります。

(この利益や損失は、最終的に貸借対照表の純資産に振り替えられます。このあたりことはまた後日ご紹介します)

 

 

仕訳のルール

以前仕訳のルールとして、次の表をご紹介しました。

 

①資産 増えた → 借方 減った → 貸方
②負債 増えた → 貸方 減った → 借方
③純資産 増えた → 貸方 減った → 借方
④収益 増えた → 貸方 減った → 借方
⑤費用 増えた → 借方 減った → 貸方

 

このルールを貸借対照表と損益計算書を使ってそれぞれ確認してみます。

 

①貸借対照表

貸借対照表

貸借対照表

 

資産は左がベースとなります。つまり仕訳でいうと借方がベースとなります。

よって資産が増えた場合は、仕訳は借方に資産項目をもってきます。

反対に減った場合は、貸方に資産項目をもってきます。

 

負債と純資産は、資産と反対です。

負債と純資産は、右がベースとなります。仕訳でいうと貸方がベースとなります。

よって、負債(純資産)が増えた場合は、仕訳は貸方に負債(純資産)項目をもってきます。

反対に減った場合は、借方に負債(純資産)項目をもってきます。

 

 

②損益計算書

損益計算書

損益計算書

 

収益は右がベースとなります。つまり仕訳でいうと、貸方がベースとなります。

よって収益が増えた場合は、仕訳は貸方に収益項目をもってきます。

反対に減った場合は、借方に収益項目をもってきます。

 

費用は、収益と反対です。

費用は左がベースです。つまり仕訳でいうと、借方がベースとなります。

よって費用が増えた場合は、仕訳は借方に費用項目をもってきます。

反対に減った場合は、貸方に費用項目をもってきます。

 

 

まとめ

今日は、貸借対照表と損益計算書について、構成する5つの項目と仕訳のルールをみてきました。

貸借対照表は、資産と負債と純資産で構成されます。

損益計算書は、収益と費用で構成されます。

 

それぞれの計算式は、

  • 資産=負債+純資産
  • 収益ー費用

となります。

 

これらは簿記の基本ですので、仕訳のルールと合わせて覚えておきましょう