ふるさと納税の概要。限度額や手続きについて確認しよう

最近、友人からふるさと納税の質問を受けました。

ふるさと納税が開始されてから数年が経ちますが、まだまだふるさと納税をしてみたい方はたくさんいると思います。

今日はふるさと納税の概要から手続きまでの基本的なことや注意点についてご紹介します。

 

ふるさと納税

 

 

ふるさと納税の概要

ふるさと納税とは、都道府県や市町村などの自治体に寄付をすることで、その寄付金の使い道を指定したり、そのお礼にその自治体の特産品などをもらえる制度です。

また寄付した金額に応じて所得税や住民税といった税金が安くなります。

どのくらい安くなるかといいますと、実質の負担額が2,000円になるように税金が軽減されます。

ただし寄付には限度額というものがあります。

限度額の範囲内の寄付だと実質負担額は2,000円となりますが、寄付した金額が限度額を超えてしまうとその超える部分の金額については、税金は軽減されません。

そこで限度額の確認が必要です。

限度額は寄付をする年のその寄付をする人の所得や家族構成などを基準にして計算します。

寄付金の限度額の目安としては、総務省のホームページで確認できます。

総務省|ふるさと納税のしくみ|税金の控除について

 

具体例

それでは具体例でみてみましょう。

H30年の寄付金の限度額 30,000円 

寄付額

  • 30年1月  A市10,000円
  • 30年7月  B市10,000円
  • 30年10月 C市10,000円

 

AとBとCにそれぞれ10,000円ずつの寄付をしました。合計30,000円なので寄付金の限度額の範囲内です。

まず寄付をした30,000円は手元から出ていきます。

ただ確定申告などの手続きをすることで税金が28,000円安くなります。

よって、

寄付金30,000円ー税金軽減額28,000円=2,000円

となり実質負担額は2,000円となります。

 

税金の軽減額は次の算式で計算します。

①所得税      (寄付金ー2,000円)*所得税率

②住民税(基本)  (寄付金ー2,000円)*10%

③住民税(特例)  (寄付金ー2,000円)*(100%ー10%ー所得税率)

(③については、住民税の2割を限度とします。)

 

上記①②③を合計した金額が税金の軽減額となります。

①+②+③=税金の軽減額

 

上記の具体例の寄付金の場合、(所得税率は5.105%とします)

①所得税    (30,000円ー2,000円)*5.105%=1,429円

②住民税(基本)(30,000円ー2,000円)*10%=2,800円

③住民税(特例)(30,000円ー2,000円)*(100%ー10%ー5.105%)=23,771円

 

①+②+③=28,000円が税金の軽減額となります。

 

手続き

それではふるさと納税を受けるための手続きはどのようにするのでしょう。

基本的には確定申告ですることになります。

ただし寄付先の自治体が5つ以内ならワンストップ特例制度を適用することができます。

この制度を使う場合、寄付先の各自治体に申請書を提出することで確定申告の必要はありません。

ただしここで注意点があります。

ワンストップ特例制度を使って申請書を提出した場合であっても、もし他の所得があったり医療費控除などで確定申告をする場合は、確定申告のときに再度寄付金の申告が必要です。この申告がない場合は寄付金控除が漏れたことになり、税金が軽減されません。

 

まとめ

今日はふるさと納税についてみてきました。

ポイントは大きく以下の2点です。

・限度額の範囲内だと実質2,000円の負担でふるさと納税ができる

・確定申告をする場合は、ワンストップ特例制度で申請していても、再度寄付金の申告が必要

 

ふるさと納税をする場合は、限度額の確認と手続きには気をつけましょう

 

※この記事は、投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。

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