NISAは非課税。ただしデメリットもある。

株や投資信託で得た配当金や分配金、売買益などには原則税金がかかります。

ただし2014年から始まったNISA(非課税口座)で運用した場合、税金はかかりません。

税金がかからないのは大きなメリットですが、NISAにはデメリットもあります。

 

NISAのデメリットは大きく3点です。

①他の口座と損益を通算できない。

②損失を翌年に繰り越すことができない。

③非課税期間満了時、時価に更新される。

 

今日はそのデメリット面についてそれぞれ見ていきましょう

 

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他の口座と損益を通算できない

特定口座や一般口座は損益を通算できます。

例えば特定口座と一般口座を1つずつ持っていて、特定口座ではプラス10万円、一般口座ではマイナス7万円でその年の損益が確定したとします。

この場合、両方を通算した合計3万円に対して税金がかかることになります。

つまりマイナス7万円分、税金が軽減されたことになります。

 

NISAではこの損益通算ができません。

 

先ほどの例をNISAに置き換えて見てみると、特定口座でプラス10万円、NISAでマイナス7万円でその年の損益が確定した場合、NISAのマイナス7万円を通算できないので、特定口座のプラス10万円分に対して税金がかかることになります。

 

つまりNISAではそのマイナス分が反映されないのでその分不利になります。

 

損失を翌年に繰り越すことができない。

特定口座や一般口座の場合、その年の確定した損益がマイナスだった場合、そのマイナス分は確定申告をすることで、翌年以後3年間繰り越すことができます。

たとえば特定口座でその年の損益がマイナス10万円だった場合、そのマイナス分を翌年に繰り越すことができます。

そして翌年の特定口座の損益がプラス15万円だった場合、その15万円と繰り越したマイナス10万円を通算できるので、差額の5万円に対して税金がかかります。

よって繰り越したマイナス10万円分は税金が軽減されたことになります。

 

NISAではこの繰り越しができません。

 

NISAでその年の損益がマイナス10万円で確定した場合、そのマイナス10万円はその年で無くなります。

つまりNISAは翌年以降もマイナス分を反映できないということです。

 

この繰り越しができない理由は、NISAはそもそも非課税だからです。

翌年のNISAがプラスだったとしても、繰り越してマイナス分を通算する必要はありません。

また特定口座や一般口座とは損益通算ができないので、繰り越してマイナス分を通算することもできません。

 

非課税期間満了時、時価に更新される

NISAの非課税期間は5年間です。

(ただしロールオーバーを選択すると、最長10年間に延長できます。)

(ロールオーバーについてはまた別の記事でご紹介します。)

 

この非課税期間が満了するとNISAで持っていた商品の価格は時価に更新されます。

この時、その商品の時価が購入金額より高くなっている場合は不利にならないのですが、購入金額より下がっている場合は不利になります。

 

例をあげて見てみましょう

 

《ケース1》

・購入金額10万円

・非課税期間満了時15万円

・売却時18万円

 

購入金額が10万円で、非課税期間満了時の時価が15万円の場合、価格は15万円に更新されます。

この値上がり分5万円は非課税期間に生じたものなので税金はかかりません。

 

そしてそれ以降に18万円で売却した場合、18万円−15万円=3万円となり、その3万円に税金がかかります。

この3万円分は非課税期間が終わった後の値上がり分です。

原則税金がかかるので、このケースは不利ではありません。

 

《ケース2》

・購入金額10万円

・非課税期間満了時7万円

・売却時18万円

 

購入金額が10万円で、非課税期間満了時の時価が7万円に値下がりしていた場合、価格が7万円に更新されます。

このときの値下がり分3万円はマイナスなので税金はかかりません。

 

そしてそれ以降に18万円で売却した場合、18万円−7万円=11万円となり、この11万円に税金がかかります。

 

ポイントはこの7万円になります。

 

非課税期間満了時に価格が7万円に更新されたため、売却時の損益を計算するとき、購入価格が7万円とされてしまいます。

実際の購入価格は10万円だったので3万円分不利になりました。

この3万円分は非課税期間満了時の値下がり分です。

値下がった分、不利となりました。

 

まとめ

今日はNISAのデメリット面を見てきました。

ポイントは

①NISAは年間通してマイナスで確定させた場合、不利になる。

②NISAは非課税期間満了時の時価が購入金額よりマイナスだった場合、不利になる。

 

以上のポイントからNISAで運用するときは、マイナスになるような運用の仕方はしないことです。

 

とはいっても必ずプラスになるとはいかないでしょう。

基本的には投資信託など安全でマイナスになりにくい商品を選ぶことになります。

 

参考までに私は、NISAでは「割安で放置されていて長期間でみるとプラスになりそうな大型株」を購入してます。

 

あとできればIPO株をNISAで購入し、初値売りでプラス確定を狙ってます。

(IPOに関してはまた別の記事でご紹介したいと思います。)

 

※この記事は、投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。

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