株式投資をする上で、代表的な指標のひとつにPERというものがあります。
PERはその会社の株価が割安かどうかを判断する上で一つの基準となります。
私も株を売買するときに良く参考にしています。
今日はこのPERについてご紹介していきます。
PERとは
PERとは株価収益率といいます。
その会社の株価はその会社の1年間の利益の何倍に相当するものかを計算したものがPERです。
PERは次の算式で計算します。
時価総額 ÷ 1年間の利益 = PER
時価総額は次の算式で計算します。
1株あたりの株価×発行済株式数
よって、時価総額とはその会社の値段ともいえます。
時価総額をその会社の1年間の利益で割るということは、今の時価総額は1年間の利益の何年分なのか、つまり何年間続けて今の利益を出せば、今と同じ時価総額を生み出せるのかを意味しています。
例えばPERが10倍だった場合、10年間で今の時価総額と同じ利益を生み出すことになります。よって10年後はその会社の時価総額は今の時価総額の2倍になっているということです。
また時価総額は「1株あたりの株価×発行済株式数」で計算されるので、時価総額が2倍になるということは、株価が2倍になることと同じです。
一般的にPERが15倍以下ならその会社の株は割安とされています。
具体例
それでは具体的な数字で見てみます。
- 一株あたりの株価 2,000円
- 発行済株式数 1,000株
- その会社の1年間の利益 10万円
まず時価総額は
2,000円×1,000株=200万円
となります。
次に時価総額を1年間の利益で割ります
200万円÷10万円=20倍
よってPERは20倍となります。
この会社は20年間で時価総額(株価)が2倍となる計算です。
また基準となる15倍を超えているので割高といえます。
注意点
PERを参考にする上で以下の注意点があります。
①PERは予想の利益で計算されていることが多い
②株価はかなり先の予想まで織り込まれている
③同業種内の他社のPERとも比較しておく
それではそれぞれみていきます。
①PERは予想の利益で計算されている
基本的に証券会社などで算出されているPERは、決算予想を基準にしていることが多いので、実績のPERとは異なります。
決算内容が予想より良ければPERは思ったより割安だった、反対に予想より悪ければPERは思ったより割高だったということになります。
②株価はかなり先の予想まで織り込まれている
株価はかなり先の予想まで織り込まれて推移しているケースが多いです。時には予想のPERが何十倍から何百倍となっているケースもあります。
このような株は、今後の期待値がかなり高いと予想されます。よって期待に届かないときなどは、急落するリスクもあります。
③同業種内の他社のPERとの比較もしておく
PERは業種ごとにばらつきがあります。将来への期待が高い業種は、全体的にPERが高いです。反対にこれから良くないと思われている業種は全体的に低いです。
よって割安の目安となる15倍以下であっても、同業種内の他社のPERとの比較もしておくことが大事です。
まとめ
今日は株式投資の代表的な指標であるPERについてみてきました。
PERはその株価が割安かどうかを判断する上で有効な指標ですが、注意点もあります。
他にもPBRやROA、ROEといった代表的な指標もあります。
これらの指標と合わせて参考にしていくのが良いでしょう。
PBRの記事についてはこちらで書いています。
➡株価を見る代表的な指標であるPBR。1未満は割安。使用する上での注意点。
ROAやROEについてはまた別の記事でご紹介します。